生産性の皆無な日々

無職の落書き帳

生きて

昨日、脳腫瘍で入院してる友達から電話がかかってきた。彼の第一声で涙腺がやられてしまいました


今一番辛いはずの奴が最近調子はどう?と弱々しい声で語りかけてきた所で馬鹿野郎と言ってしまった


今年一月から三月まで毎日38度以上の熱にうなされ、放射線治療25回、抗癌剤治療42回、リンパの腫れとハードな入院生活を送ってるのにも関わらず何故人の心配をする余裕があるのかと。


泣くのにも色々な種類があるけど

人前で、それも電話越しで咽び泣いた


正直、連絡を取る度に病状が悪くなってるという話を聞くとこちらの気も滅入ってしまう。聞きたくないとかそういうんじゃなくて、単純に聞いていて辛い


ただ電話がかかってきたり

LINEでメッセージが来たり

やり取りを交わす事自体が辛い訳じゃない


趣味の話や昔の話とかそういう世間話で

あいつが少しでも病気の事を忘れられたり気が紛れてくれるならそれで良いんだ

俺だって楽しいしさ


抗癌剤の影響で髪の毛が抜け落ちた画像を添付して来た時も、これ長渕剛みたいで逆に気に入ったとか、完全に坊主になった時も新鮮で良いかもなんて気丈に振る舞ってさ


一人でいる時どんなに辛いのかなって考えてしまうけど全然想像もつかない


俺がニートやってる事もなんかめっちゃ心配してくれるし一々人の事に真剣なんだよなぁ


だからこんなに気が滅入るんだろうね

思いやりに溢れてるあいつだからこんなに悲しいんだ


癌細胞は糖分を栄養にするってネット調べたら書いてあったからお菓子とジュース飲むのやめたってゲラゲラ笑いながら話してた


先生は糖分取る事について悪い事だって言ってた?って聞いても先生はそんな事言ってないけど、やれる事は全部試したいってまた笑う


そんな彼に一番今言いたい事は生きてくれの一言だけ。でもその一言がどうしてだか言えない


きっと口に出して伝えるべき一言ではないのかもしれない。


自分が死ぬなんてこれっぽっちも思ってない訳はないよきっと。それでも生きる事に前向きなあいつに生きろなんて言葉は要らないんだと思う